古川の飾り物

rekisy

2011年01月16日 19:00

昨日は三寺参りでした。さくら物産館の一階では琴の演奏があり、音響のお手伝いを
させていただきました。

二階では、古川の愛好会の人たちによる、飾り物展が開かれていました。

飾り物とは、飛騨の悪代官で有名な大原彦四郎代官が伝えたものと言われています。
飛騨では、祭りや祝いのときに、座敷などを使って飾り、物を使って言葉を表現する
遊びとして、伝わっています。

これには、一定のルールがあって、同じ種類の物や道具で表現しないといけないという
ルールがあります。
一見して、古川の愛好会の皆さんの物は、非常にシンプルな印象を受けましたが、
説明いただいた方によると、「子供でも分かるようにシンプルにしているものもある。
この遊びを後世に伝えないといけないから、わざとそういう作品も作っている。」
とのこと。

月と兎。盆と茶せんで表現。


玉兎で今夜も。箸と茶碗。お盆で月を表現。


絵本を題材にした作品。
ペンを木に見立てて、そこから葉っぱが散っている。それをペン先で表現。

しかし、さすがに天位、地位を取る作品は、高山の高尚な飾り物と引けを取らない
作品でした。


天位。兎と亀のかけくらべ。ふくさと茶道具で表現。


地位。災い転じて福となす。 南天(難転)にかけ左官のこてで表現。
私はこの作品が一番いいと思いました。


人位。二兎を追う者は一兎をも得ず。 箸置きと箸で表現。


人位。どちらが先に駆け着くか。 茶道具で表現。


佳作。かけくらべ。おもりで表現。


佳作。兎と亀の…。 こちらもおもりで表現。

私の知る限りでは、高山と古川、そして一宮にも飾り物愛好会があります。
飛騨にこういう遊びが今後も続いていってほしいと思います。

徳積善太

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