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矢じりを作る
先日、下呂石の専門家 小池先生をお尋ねしました。
先生は、下呂のご自身の工房でいつも下呂石と一緒に過ごしておられます。
私がお邪魔した時も、下呂駅の構内にぶら下げる下呂石の特製「風鈴」を製作中でした。
仕事の手を休めて、私に矢じりを作ってくださいました。今日はその製作記から。

矢じりというのは、よく古墳で発見されるものですが、飛騨は矢じりによく使われた「下呂石」
という石の産地です。それも下呂の西側にそびえる「湯ケ峰」というところにしか産出せず、
古代の下呂石の分布を 故石原哲也先生がお調べになったものでした。
現在、下呂石の研究は小池先生が第一人者で、下呂石を子供たちに教えようと、下呂石を
使った音楽会を企画されたり、小学校で矢じり作りを教えるなど積極的に活動をされて
おります。

これが下呂石の原石です。泥岩が火成岩となったもので黒っぽい色をしています。

その石を、こまかく割って、矢じりの元になるものを作ります。
先生によると、これが難しくて、だいたい4cmx3cmの丸型に作らないといけなく、しかも
厚みが7mmから8mmが理想で、中央部が盛り上った形にしないといい矢じりができない
とおっしゃっていました。


その石を丸太の上で、角の部分をへいでいきます。右手でしっかりと押さえながら、左手で
道具を使って、へいでいきます。

今は、銅線が一番いいそうですが、昔は、鹿角とか動物の骨を使ったのではとの事。
鹿角でもいいのですが、銅線が一番堅さが丁度具合がいいそうです。
鉄だと堅すぎて滑ってしまい、うまく作れないそうです。

へぐこと3分ほどで、だんだん見たことの有る形になってきました。

角を削りながら、オリジナルの矢じりが完成です。
あれよあれよという間に、あっという間に矢じりが完成しました。
ただ、先生から一言注意を受けました。
これは、「小池作の矢じりだが、この矢じりをその辺に捨てないように。捨てたところから
百年後に矢じりが見つかると、そこに遺跡があったと思う人が出てくるかもしれない。
そういうことにならないように注意して欲しい」ということでした。
考えてみれば、そういうことに注意しないといけませんね。
徳積善太
先生は、下呂のご自身の工房でいつも下呂石と一緒に過ごしておられます。
私がお邪魔した時も、下呂駅の構内にぶら下げる下呂石の特製「風鈴」を製作中でした。
仕事の手を休めて、私に矢じりを作ってくださいました。今日はその製作記から。
矢じりというのは、よく古墳で発見されるものですが、飛騨は矢じりによく使われた「下呂石」
という石の産地です。それも下呂の西側にそびえる「湯ケ峰」というところにしか産出せず、
古代の下呂石の分布を 故石原哲也先生がお調べになったものでした。
現在、下呂石の研究は小池先生が第一人者で、下呂石を子供たちに教えようと、下呂石を
使った音楽会を企画されたり、小学校で矢じり作りを教えるなど積極的に活動をされて
おります。
これが下呂石の原石です。泥岩が火成岩となったもので黒っぽい色をしています。
その石を、こまかく割って、矢じりの元になるものを作ります。
先生によると、これが難しくて、だいたい4cmx3cmの丸型に作らないといけなく、しかも
厚みが7mmから8mmが理想で、中央部が盛り上った形にしないといい矢じりができない
とおっしゃっていました。
その石を丸太の上で、角の部分をへいでいきます。右手でしっかりと押さえながら、左手で
道具を使って、へいでいきます。
今は、銅線が一番いいそうですが、昔は、鹿角とか動物の骨を使ったのではとの事。
鹿角でもいいのですが、銅線が一番堅さが丁度具合がいいそうです。
鉄だと堅すぎて滑ってしまい、うまく作れないそうです。
へぐこと3分ほどで、だんだん見たことの有る形になってきました。
角を削りながら、オリジナルの矢じりが完成です。
あれよあれよという間に、あっという間に矢じりが完成しました。
ただ、先生から一言注意を受けました。
これは、「小池作の矢じりだが、この矢じりをその辺に捨てないように。捨てたところから
百年後に矢じりが見つかると、そこに遺跡があったと思う人が出てくるかもしれない。
そういうことにならないように注意して欲しい」ということでした。
考えてみれば、そういうことに注意しないといけませんね。
徳積善太