大雄寺の瓦について2
先日お知らせした、瓦に付いてですが、M先生によりますと、この瓦は
江戸時代中期以降のものだそうです。
飛騨の室町期以前の寺院は古代寺院と言われておりますが、この瓦の形は
写真の石橋廃寺瓦のように、瓦と先端部分が分かれている形態のものが多い
そうです。
石橋廃寺瓦 国府郷土館所蔵
それに引き換え、大雄寺の瓦と思われるものは、三州瓦の形態で、瓦を重ねて
行くタイプ。しかも、屋根のほうには、ずれを防止する垂木を打って、その上に
瓦を敷き詰めていくという形式だそうです。
今回の、大雄寺瓦が現地から出土したとすれば、元大雄寺の建物の跡地に別の建物が
建設されていた可能性があり、それについては、厳密な調査を必要とするとの事でした。
飛騨には中世にあった寺院がたくさんありますが、古代ばかり注目されていてあまり
発掘されていないので、まだまだ謎が多そうです。
徳積善太