平成25年3月15日放送分_古川の和ろうそくについて
(平成25年3月15日放送分 第285回)
みなさんこんにちは。飛騨の歴史再発見のコーナーです。
このコーナーは飛騨の生涯学習者第二号、わたくしながせきみあきがお届けしてまいります。
2月の末にはあれだけ寒かったのに、3月に入ってようやく暖かくなりましたね。
最近は、テレビのニュースなどでも黄砂の情報や花粉情報、そしてPM2.5という微粒子の事が
話題になっております。PM2.5というのは、中国で経済発展が著しいですが、みんなが自動車に
乗るようになって、大気汚染が進みました。
そのため、光化学スモッグが発生したりしているために、空気中に漂っている微粒子の物質の
事を言います。これらのことは、粒子状物質(Particulate Matter, PM, Particulates)といい、
一般的にはマイクロメートル (μm) の大きさの固体や液体の微粒子のことをさします。
主に燃焼による煤塵、黄砂のような飛散土壌、海塩粒子、工場や建設現場で生じる粉塵等
などからなる。これらを大気汚染物質として扱うときに用いる用語です。
一般に言われているPM2.5 とは、大気汚染物質の指標を表わすもので、大気中に浮遊する
微粒子のうち、粒子径が概ね2.5μm以下のものをさします。これはディーゼルエンジンの排気
などがこれにあたるもので、一番問題になる健康への害が大きいという報告があり、社会的に
問題視されている。石綿など鉱物由来のものの中には、害が大きく厳しい法規制が掛けられて
いますが、これもPM2.5の一つとされています。
人間が呼吸を通して微粒子を吸い込んだ時、鼻、喉、気管、肺など呼吸器に沈着することで
健康への影響を引き起こします。粒子径が小さいほど、肺の奥まで達する可能性が高くなり
ますが、沈着する場所は粒子径に従って複雑な変化をします。概ね5μm以下になると肺胞に
まで達するらしいですが、ただし、1μmでも肺胞まで達するのは吸入量の1 - 2割のみで、残りは
呼吸により再び排出されるそうです。問題なのはそれよりも細かい20nm (ナノミクロン0.02μm)
付近のもので、肺胞への沈着が最も多くて50%程度と確率が高くなります。
これ以下のものは、むしろ肺胞よりも上気道への沈着の方が多くなるとされています。
健康への被害は、アレルギー性の喘息、肺高血圧、虚血性心疾患などが報告されており、予防
するには、マスクの着用などしか方法がなさそうです。いま、日本には偏西風に乗って、このPM
2.5が中国大陸から飛来していることが報告されており、黄砂等と共に飛来してくるものを自己防衛
するしか方法がなさそうですが、私も花粉症のみならずどうも黄砂が飛び始めると何時もくしゃみが
止まらなくなったり、雨が降っている時に頭を濡らしてしまうと、翌日は頭がかゆくて仕方がなくなり
ます。これが大気汚染物質のせいであるとはわかりませんが、酸性雨に過敏になっているんだと
思います。どうぞ、皆様も気をつけて下さいね。
さて、前置きが長くなりましたが、本日の放送に入りましょう。
本日の放送は、第三週ですので古川の話題。三寺参りで大変有名ですが、「古川の和ろうそく」に
ついて、お話したいと思います。

毎年、1月15日には、古川で三寺参りの行事が行われます。
この三寺参りになくてはならないのが、和ろうそくです。円光寺、本光寺、真宗寺の3つの本堂には、
地元の三嶋和ろうそく店さんが毎年、大ろうそくを製作し、奉納されています。
私も実物を見たことがありますが、これは三貫目ろうそくといって、高さ80cm、最大直径22cm、
重さ13kgにもなるとても大きなものです。
三本作るのに二人が不眠不休で、27時間くらいかけて作られるものだそうです。
また、最近は、嫁を見たての三寺参りという言葉が独り歩きして、三つの寺をお参りした後に、
瀬戸川のところでお参りをすると、素敵な人に出会えると言うので、若い女性が沢山お参りされる
ようになりました。
いつしか、お参りする時には、白の蝋燭を燃やしてお参りし、願いがかなったら赤のろうそくでお参り
するといいと言うことが言われ、沢山の皆さんが蝋燭を燃やしてお参りをされるようになりました。
このろうそくも和ろうそくです。
いつしか、古川町は和ろうそくの町と言われるようになりましたが、大正初年頃には安価な西洋蝋燭
が普及して、和ろうそく自体の需要が減少していきました。しかし、それでも祭の提灯などには、古川
では洋ろうそくではなく和ろうそくを使う家が多いです。
和ろうそくは、芯のところに、和紙を撒いて作られているために芯の部分からも空気が供給され、炎が
揺らいで見える特徴があります。その揺らぎが独特の雰囲気を醸し出すと言って、古川では好んで
使われています。また、和ろうそくは燃やしてもすすが出にくく、防臭作用も有るので、部屋の中の変な
においをとり除いてくれる効果も有るそうです。
後半では、この古川の和ろうそくの歴史についてお話したいと思います。
ちょっとここでブレイクしましょう。曲は「 」をお届けします。
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本日の飛騨の歴史再発見は、古川の和ろうそくについて、お話しております。
では、いつ頃から古川にはこの和ろうそくが定着したのでしょうか。
古川の歴史の事を紹介した「古川町歴史探訪」には次のように紹介されています。
「今から240年ほど前の明和年間(1764~72)の頃、近江の国、鳥居本というところに生れた順応という
お坊さんが古川の本光寺のお坊さんとしてこられました。そのお坊さんが、蝋燭の製造を始め、「順応
蝋燭」という名前で売り出し、人気があったと言われています。」
その蝋燭の製造方法を受け継いだのが、現在は古川の観光名所の一つとなっている「三嶋和ろうそく店」
さんです。現在の当主、順二さんは7代目に当り、創業以来の生掛けろうそくの伝統技法を受け継いで
おられます。いつも、誰が訪問してもにこにこと笑顔でお迎えされ、面倒くさがらずに一つ一つろうそくの
製造方法についてご説明をされています。

和ろうそくの原料は、ハゼの実がよくつかわれています。
一部の地方では、漆の実を使うところも有るようですが、一般にはハゼの実が主流です。
これは、山に自生する木で、この実には植物性油脂が含まれています。飛騨地方にも山の中に自生して
いますが、数が少なくなってきましたので、最近では、佐賀・大分・福岡など九州地方の山でとられたハゼ
の実を使うのが主流だそうです。
さて、山から取って来たこのハゼの実を潰して蒸し、蒸した物を絞って煮詰めると、木蝋といわれる物質に
なります。和ろうそくは、この木蝋を木型に流し込んで作る方法と、三嶋さんの所で行われているように
生掛けといって、木蝋を手で何度も塗り重ねて行く方法の二つがあります。
和ろうそくを作るには、まずしん巻きといって、竹串に和紙を巻き、その上にイグサを使って灯り芯を巻いて、
さらにほどけないように真綿を巻いて締めます。串を抜くと、芯が出来上がります。
次に、できた芯に製造用の竹串を刺し、溶けた蝋の中に漬け込みます。蝋が冷えると芯と竹串がくっつき
ます。そして、蝋を溶かしてうすの中で練ります。
そしてここから、芯占めした竹串30~40本をひとまとめにして、練った蝋の中に附けます。蝋から引き
揚げて、両手で串をぱっとひろげ、そしてまた閉じます。それを繰り返しながら竹串すべてに均等に
蝋がつくようにします。このとき、芯を回転させることによって、蝋が冷え固まり、また遠心力で頭部が
太くて、手元になる下部が細いろうそくの原型が出来ます。
私も見せて頂いたことがありますが、この開いたり閉じたりしながら均等に回転させるしぐさは、まさに
職人芸だと思いました。
この作業を繰り返すことによって、蝋が冷え固まって10匁、20匁のろうそくになっていきます。
大きさが大きい程、この作業を20回以上も繰返す場合も有ると言う事です。
こうして、ろうそくの原型が出来た所に、今度は下塗りといって、蝋を直接素手で塗りつける作業があります。
この時には、蝋の温度は44度以上も有りますから、かなり熱めのお風呂の温度と同じです。
それをろうそく本体に素手で塗りつけて行くわけですから、かなり熱い作業だと思いますが、いつも三嶋
さんは涼しい顔をしてこの作業をしておられます。 」
さて、下塗りをして、ある程度の形が整うと、今度は最終作業の上塗りになります。このときには、練った
蝋を再び素手で塗り付けます。このときには蝋の温度が相当高く、経験と熟練が必要になる一番難しい
部分だそうです。
手を見せていただきましたが、職人さんの手ですからきっとごつごつした手だと思ったら、とてもきれいな
手で、逆にびっくりしました。伺いましたら、ハゼの実は化粧品にも使われているそうで、口紅やおしろいに
混ぜたりするそうです。植物性油脂が、きっと手を守ってくれているんではとのことでした。
そして、最後に、芯霧と言って、ろうそくの火をつける部分を切出します。
上塗りが終ったろうそくの頭部は、蝋で覆われ、丸くなってるので、最後に炭火で熱した包丁を使って頭部
を切り、火をつけるための芯を出します。
それから、串を抜き取って、再び熱した包丁を使って、ろうそくの長さをそろえます。
ここまで全て手作りで作られるため、一日にできる量は150から200本で、この工程を毎日繰り返すわけ
ですから、気の長い仕事だと思います。
今日ご紹介したのは、一般的な棒型の和ろうそくですが、三寺参りのイカリ型のものは、違った製法で
作られます。「いつも、娘を嫁に出す気分になります」と三嶋さんが良くおっしゃっていましたが、それほど
手間暇をかけて作られるものなんですね。いつまでもこの伝統が続くようにしていただきたいと思います。
さて、本日も時間となりました。来週は第四週ですので屋台の話し。来週は、まつりの森の屋台パート3を
お届けしたいと思います。どうぞお楽しみになさってください。
それでは本日はこの曲でお別れです。曲の方は「 」をお届けします。それではまた来週お会いしましょう。
みなさんこんにちは。飛騨の歴史再発見のコーナーです。
このコーナーは飛騨の生涯学習者第二号、わたくしながせきみあきがお届けしてまいります。
2月の末にはあれだけ寒かったのに、3月に入ってようやく暖かくなりましたね。
最近は、テレビのニュースなどでも黄砂の情報や花粉情報、そしてPM2.5という微粒子の事が
話題になっております。PM2.5というのは、中国で経済発展が著しいですが、みんなが自動車に
乗るようになって、大気汚染が進みました。
そのため、光化学スモッグが発生したりしているために、空気中に漂っている微粒子の物質の
事を言います。これらのことは、粒子状物質(Particulate Matter, PM, Particulates)といい、
一般的にはマイクロメートル (μm) の大きさの固体や液体の微粒子のことをさします。
主に燃焼による煤塵、黄砂のような飛散土壌、海塩粒子、工場や建設現場で生じる粉塵等
などからなる。これらを大気汚染物質として扱うときに用いる用語です。
一般に言われているPM2.5 とは、大気汚染物質の指標を表わすもので、大気中に浮遊する
微粒子のうち、粒子径が概ね2.5μm以下のものをさします。これはディーゼルエンジンの排気
などがこれにあたるもので、一番問題になる健康への害が大きいという報告があり、社会的に
問題視されている。石綿など鉱物由来のものの中には、害が大きく厳しい法規制が掛けられて
いますが、これもPM2.5の一つとされています。
人間が呼吸を通して微粒子を吸い込んだ時、鼻、喉、気管、肺など呼吸器に沈着することで
健康への影響を引き起こします。粒子径が小さいほど、肺の奥まで達する可能性が高くなり
ますが、沈着する場所は粒子径に従って複雑な変化をします。概ね5μm以下になると肺胞に
まで達するらしいですが、ただし、1μmでも肺胞まで達するのは吸入量の1 - 2割のみで、残りは
呼吸により再び排出されるそうです。問題なのはそれよりも細かい20nm (ナノミクロン0.02μm)
付近のもので、肺胞への沈着が最も多くて50%程度と確率が高くなります。
これ以下のものは、むしろ肺胞よりも上気道への沈着の方が多くなるとされています。
健康への被害は、アレルギー性の喘息、肺高血圧、虚血性心疾患などが報告されており、予防
するには、マスクの着用などしか方法がなさそうです。いま、日本には偏西風に乗って、このPM
2.5が中国大陸から飛来していることが報告されており、黄砂等と共に飛来してくるものを自己防衛
するしか方法がなさそうですが、私も花粉症のみならずどうも黄砂が飛び始めると何時もくしゃみが
止まらなくなったり、雨が降っている時に頭を濡らしてしまうと、翌日は頭がかゆくて仕方がなくなり
ます。これが大気汚染物質のせいであるとはわかりませんが、酸性雨に過敏になっているんだと
思います。どうぞ、皆様も気をつけて下さいね。
さて、前置きが長くなりましたが、本日の放送に入りましょう。
本日の放送は、第三週ですので古川の話題。三寺参りで大変有名ですが、「古川の和ろうそく」に
ついて、お話したいと思います。

毎年、1月15日には、古川で三寺参りの行事が行われます。
この三寺参りになくてはならないのが、和ろうそくです。円光寺、本光寺、真宗寺の3つの本堂には、
地元の三嶋和ろうそく店さんが毎年、大ろうそくを製作し、奉納されています。
私も実物を見たことがありますが、これは三貫目ろうそくといって、高さ80cm、最大直径22cm、
重さ13kgにもなるとても大きなものです。
三本作るのに二人が不眠不休で、27時間くらいかけて作られるものだそうです。
また、最近は、嫁を見たての三寺参りという言葉が独り歩きして、三つの寺をお参りした後に、
瀬戸川のところでお参りをすると、素敵な人に出会えると言うので、若い女性が沢山お参りされる
ようになりました。
いつしか、お参りする時には、白の蝋燭を燃やしてお参りし、願いがかなったら赤のろうそくでお参り
するといいと言うことが言われ、沢山の皆さんが蝋燭を燃やしてお参りをされるようになりました。
このろうそくも和ろうそくです。
いつしか、古川町は和ろうそくの町と言われるようになりましたが、大正初年頃には安価な西洋蝋燭
が普及して、和ろうそく自体の需要が減少していきました。しかし、それでも祭の提灯などには、古川
では洋ろうそくではなく和ろうそくを使う家が多いです。
和ろうそくは、芯のところに、和紙を撒いて作られているために芯の部分からも空気が供給され、炎が
揺らいで見える特徴があります。その揺らぎが独特の雰囲気を醸し出すと言って、古川では好んで
使われています。また、和ろうそくは燃やしてもすすが出にくく、防臭作用も有るので、部屋の中の変な
においをとり除いてくれる効果も有るそうです。
後半では、この古川の和ろうそくの歴史についてお話したいと思います。
ちょっとここでブレイクしましょう。曲は「 」をお届けします。
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本日の飛騨の歴史再発見は、古川の和ろうそくについて、お話しております。
では、いつ頃から古川にはこの和ろうそくが定着したのでしょうか。
古川の歴史の事を紹介した「古川町歴史探訪」には次のように紹介されています。
「今から240年ほど前の明和年間(1764~72)の頃、近江の国、鳥居本というところに生れた順応という
お坊さんが古川の本光寺のお坊さんとしてこられました。そのお坊さんが、蝋燭の製造を始め、「順応
蝋燭」という名前で売り出し、人気があったと言われています。」
その蝋燭の製造方法を受け継いだのが、現在は古川の観光名所の一つとなっている「三嶋和ろうそく店」
さんです。現在の当主、順二さんは7代目に当り、創業以来の生掛けろうそくの伝統技法を受け継いで
おられます。いつも、誰が訪問してもにこにこと笑顔でお迎えされ、面倒くさがらずに一つ一つろうそくの
製造方法についてご説明をされています。

和ろうそくの原料は、ハゼの実がよくつかわれています。
一部の地方では、漆の実を使うところも有るようですが、一般にはハゼの実が主流です。
これは、山に自生する木で、この実には植物性油脂が含まれています。飛騨地方にも山の中に自生して
いますが、数が少なくなってきましたので、最近では、佐賀・大分・福岡など九州地方の山でとられたハゼ
の実を使うのが主流だそうです。
さて、山から取って来たこのハゼの実を潰して蒸し、蒸した物を絞って煮詰めると、木蝋といわれる物質に
なります。和ろうそくは、この木蝋を木型に流し込んで作る方法と、三嶋さんの所で行われているように
生掛けといって、木蝋を手で何度も塗り重ねて行く方法の二つがあります。
和ろうそくを作るには、まずしん巻きといって、竹串に和紙を巻き、その上にイグサを使って灯り芯を巻いて、
さらにほどけないように真綿を巻いて締めます。串を抜くと、芯が出来上がります。
次に、できた芯に製造用の竹串を刺し、溶けた蝋の中に漬け込みます。蝋が冷えると芯と竹串がくっつき
ます。そして、蝋を溶かしてうすの中で練ります。
そしてここから、芯占めした竹串30~40本をひとまとめにして、練った蝋の中に附けます。蝋から引き
揚げて、両手で串をぱっとひろげ、そしてまた閉じます。それを繰り返しながら竹串すべてに均等に
蝋がつくようにします。このとき、芯を回転させることによって、蝋が冷え固まり、また遠心力で頭部が
太くて、手元になる下部が細いろうそくの原型が出来ます。
私も見せて頂いたことがありますが、この開いたり閉じたりしながら均等に回転させるしぐさは、まさに
職人芸だと思いました。
この作業を繰り返すことによって、蝋が冷え固まって10匁、20匁のろうそくになっていきます。
大きさが大きい程、この作業を20回以上も繰返す場合も有ると言う事です。
こうして、ろうそくの原型が出来た所に、今度は下塗りといって、蝋を直接素手で塗りつける作業があります。
この時には、蝋の温度は44度以上も有りますから、かなり熱めのお風呂の温度と同じです。
それをろうそく本体に素手で塗りつけて行くわけですから、かなり熱い作業だと思いますが、いつも三嶋
さんは涼しい顔をしてこの作業をしておられます。 」
さて、下塗りをして、ある程度の形が整うと、今度は最終作業の上塗りになります。このときには、練った
蝋を再び素手で塗り付けます。このときには蝋の温度が相当高く、経験と熟練が必要になる一番難しい
部分だそうです。
手を見せていただきましたが、職人さんの手ですからきっとごつごつした手だと思ったら、とてもきれいな
手で、逆にびっくりしました。伺いましたら、ハゼの実は化粧品にも使われているそうで、口紅やおしろいに
混ぜたりするそうです。植物性油脂が、きっと手を守ってくれているんではとのことでした。
そして、最後に、芯霧と言って、ろうそくの火をつける部分を切出します。
上塗りが終ったろうそくの頭部は、蝋で覆われ、丸くなってるので、最後に炭火で熱した包丁を使って頭部
を切り、火をつけるための芯を出します。
それから、串を抜き取って、再び熱した包丁を使って、ろうそくの長さをそろえます。
ここまで全て手作りで作られるため、一日にできる量は150から200本で、この工程を毎日繰り返すわけ
ですから、気の長い仕事だと思います。
今日ご紹介したのは、一般的な棒型の和ろうそくですが、三寺参りのイカリ型のものは、違った製法で
作られます。「いつも、娘を嫁に出す気分になります」と三嶋さんが良くおっしゃっていましたが、それほど
手間暇をかけて作られるものなんですね。いつまでもこの伝統が続くようにしていただきたいと思います。
さて、本日も時間となりました。来週は第四週ですので屋台の話し。来週は、まつりの森の屋台パート3を
お届けしたいと思います。どうぞお楽しみになさってください。
それでは本日はこの曲でお別れです。曲の方は「 」をお届けします。それではまた来週お会いしましょう。